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Kammtail Virtual Foil(カムテール バーチャル フォイル)とは?

KVF (カムテール バーチャル フォイル)とは、常識を覆すエアロダイナミック形状デザインだ。これは自転車として必要な特性である、軽量かつ高剛性さを維持しつつ、横風をも味方につける、エアロ効果においてアドバンテージをもたらすフレームデザインを意味する。低速時におけるKVFのエアロチューブ形状を開発するためだけに、9か月を費やした。

通常、エアロチューブとは、フレームとコンポーネントに流線形の形状を採用し、ライダーが感じる空気抵抗をより少なくするようにデザインされる。エアロチューブにおける定番とは、ティアドロップ(涙)形状である。それに対してKVFは、その尻尾の部分を切り取った独特なデザインとなっている。このデザインは空力学的な抵抗を減らしただけでなく、剛性を高め、重量を減らし、横風の中でも安定し、そして上下方向へのしなりも増やしたことでライド時の快適性も向上した。

その利点は?

空力学的なエアロチューブを自転車用としてデザインするためには、多くの想像力が必要であった。なぜなら、もともと飛行機や車のデザインは、自転車独特の動きを想定していなかったからだ。例えば、自転車の遅い前進力では横風にも影響されてしまう。前方からの風圧だけでなく、それ以上の技術力が必要になったのだ。自転車のチューブ形状はそもそも、湾曲と流体学の相互が必要となり、空力に優れたシンプルな形状を作るよりも複雑な作業なのだ。

エアロチューブが、ティアドロップ型の尖った先端である一方で、カムテールは短く四角く終わる形状だが、剛性は高く、長いテールを持つ形状と同じような空力効果を示す。

通常、エアロチューブはアスペクト比というもので表現され、自転車に置き換えるとフレームとコンポーネントの持つ幅と全面投影面積との比率になる。この比率が高くなるほど、空気抵抗が低くなるのである。しかしながら、世のあらゆる物事と同じく、高いアスペクト比にはそれだけの犠牲を払う。安定性、重量、そして剛性における妥協を、比率を上げるために行う必要がある。国際的なプロサイクリストの統括組織であるUCI(国際自転車競技連合)は、この比率に対して厳しいレギュレーションを示しており、最小から最大へと変化する形状の変化比率は3:1を超えてはいけないとされている。

どのように問題を解決したのか

トレックのエンジニアは、高いアスペクト比による空力性能を保ったまま、UCIのレギュレーションに沿いながらも小さく軽量、高剛性で安定した走りを実現する。経験値が高いエンジニアのダグ・キューザックは、新たな相棒ポール・ハーダーと組み、自転車専用に成形したフォイルというものの調査を始めた。ポールは「自転車のエアロチューブは、昔、飛行機用の翼をデザインする古いシステムを使って作っていました。これは重大な知識の欠如だと思い、力学的な翼というものを勉強し、それを確実に自転車に適応するという、『自分だけのR&D研究』を行ったんです」と説明する。考え付くあらゆるデザインを試すため、チームはコンピューター力学解析(CFD)を導入することで、3Dスケッチで仮想の風洞実験を行えるようにした。これにより、トレックは80以上もの異なる形状をテストできた。実際の風洞実験では不可能な試験数である。ダグは、この切り詰めたフォイルが新しい高効率エアロダイナミクス界への突破口になるのではと感じていた。そしてCFDはチームに、予想以上の結果をもたらした。KFVが生まれた瞬間だ。

この新しいデザインは、これまでのプラットフォームにおける問題を解決した。エアロチューブは、航空機材や一定の状況下で使われるエアロ形状と比べて曲面の使用が多く、さらに自転車は極めて大きなヨー角で、前方からの空気の進入速度(不安定で、しばしば横からも吹き付ける)に対する自転車自体の進行速度を考慮しなければならない。この前方からの空気の角度が大きくなると、自転車には不必要な横にかかる力が加わる。結果として、空気の流れはチューブの表面に沿うことが難しくなって分離し、それが大きな空気抵抗を生み安定性を損ねるのである。KVFというチューブを短くしたデザインは、前面に最も高アスペクト比の形状を配置し、そして自転車では不必要と判断される長い形状を排除したことで、まずは曲面的な問題を解決した。空気は自転車の前方周辺を従来のエアロチューブデザインのように流れ、テールが短く切られている形状であっても、その後もそれがまるで存在するかのように綺麗に流れつつける。そしてヨー角や横風が強くなった時こそ、KVFの本領発揮である。

KVFは、前面からの風の中では8:1のアスペクト比のように作用するが、UCIの3:1レギュレーションに適合している。この形状は、フォークレッグ、ダウンチューブ、シートチューブ、シートステー、そしてハンドルバーといった自転車にあるすべての面に、仮想的に適応している。それに加え、KVFは、通常のティアドロップ型よりも太い形をしているため、結果として横方向への剛性も上がり、バイクの操作性も向上している。

KVFはさらに進化を続ける

KVFはもともと、世界最速の自転車を造るという大きなプロジェクトの一部として開発された。このKVFの切り詰められたデザインが、CFD解析のもとにそのコンセプトが実証されると、エンジニアたちはその完全なプロトタイプを作成し、ノースカロライナ州ムーアズビルのA2風洞実験場、その後にはカリフォルニア州サンディエゴ風洞実験室へと持ち込んだ。この結果に誰もが驚き、そしてそのバイクは初代Speed Conceptとして完成され、トレックはトライアスロン界での大きな成功を手にした。そのバイクがもたらすトライアスリートへの利点は絶大なものだった。エンジニアたちはその後すぐに、KVFのアイディアをこれまでのロードレース用のバイク・デザインにも適合させた。

KVFは、これまでのエアロ形状によりも一般的なロードバイクの小さな面積にも容易に適合させやすく、これにより新たなコンセプトのロードバイク作りが現実のものとなった。Madone、トレックの最高峰エアロロードレースバイクは、2013年にKVFテクノロジーにより実現された。Speed Conceptは、その大部分を進化したKVFによりさらに改良され、速くなり、前投影面積はより小さく、すべてのヨー角において空気抵抗が軽減された。2016モデルMadoneにおいて、KVFは不可欠な要素であり、それを改良して完成させたものだ。トレックのエンジニアは、この卓越した技術をさらに採用すべく、ハンドルバーといったパーツに採用し、さらなる好結果を得ている。

レースでの実績は?

KVFのデザインは、トレックのエンジニアが開発してからというもの、広く模倣されている。私たちは、KVFに似たデザインが業界に広く受け入れられているのを嬉しく思うと同時に、KVFの性能をさらに高め、ライダーが夢を実現する手助けをしたいと願っている。ポールは、「KVFデザインは必然的な高い技術力と既存のカム-スタイルエアロ形状の構造体であり、さらに性能の高いKVFを作ることが可能だと考えている」と続ける。そしてそれを達成できるのは、この開発に関わり、ここまで仕上げたエンジニアだけだろう。

KVFデザインモデル:

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